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ピンクとグレー

ものすごくものすごく今更ですが、小説家・加藤シゲアキの処女作『ピンクとグレー』を読み終わりました。
読み終わるまでに2日もかけた小説はこれが初めてです。(だいたいぶっ通しで読み続けられる時間を先に確保し、読み終わるまでは小説から離れない人間なので)

私事ですが私生活では小説を10年間ぐらいちまちまと書き続けているため、小説家加藤シゲアキを色眼鏡で見ない、という自信が出来るまで手が出せなかったのですが(シゲの努力に失礼ですからね)読んでみてなんでこれを早く読まなかったと過去の自分に蹴りを入れたい心境です。

一言で言うなら『重い』
言葉のひとつひとつに重みがあって、ゆっくり噛み砕いて吸収していくのに私は2日間かかりました。決してパラパラと流し読み出来る類の作品ではないと感じました。
ピンクとグレーは鮮やかなパッションピンクとくすんだグレーという2色を言葉に表して世界を構築したらこんな1冊になるんだろうなという小説でした。

人間の重苦しくてどうにもならない感情をこれほどまではっきりと描いた小説にはなかなか出会えないのではないでしょうか。(私自身は普段辻村深月さんのような作品が好きです。あの方の小説もしんどくて美しい)

ネタバレを避けるのでそんなに大したことはこの場に書けないのですが、それでもTwitterで呟き切るにはあまりにもしんどい気持ちを抱えながらこうしてはてなブログの更新に取り掛かっています。
(普段は馬鹿みたいなテンションで明るくブログを書くことを心掛けておりますが今回は終始このテンションでお送り致します。)


色眼鏡で見ない、と決意を固めて小説を開いたものの、読めば読むほど『自分が自分であるのは何故なのだろう。自分は何者なのか』といった作者加藤シゲアキの執筆当時の苦悩なども伺えて、生きる事はしんどくて苦しくて、でも美しいと思わせてくれました。もがき苦しみながら人は生きているのでしょう。ごっちとりばちゃんのように。そしてシゲが小説、私の自担小山慶一郎であればキャスターと、みんな己が何者であるのか模索して自分に着色して生きていくしかないのでしょう。

読み終わった後、ふと、自分は何者で、どんな色なのか不安にかられました。そしてあとがきを読みながら、その答えを出して今生きている加藤成亮というひとりの人間の心の強さを強く意識させられてたまらなくなりました。
加藤成亮さんはなぜそんな風に生きられるのでしょうか。強いですね、強くあろうともがいた結果がピンクとグレーなのでしょうかね(しんどい)

あとがきまで加藤シゲアキの言葉は美しいと私は感じました。小説家として間違いなく才能のある男性だと感じました。特にクライマックスは。
あとがきを読みながらしばらく号泣しました。自分が私生活で悩んでいたこともありますが、加藤成亮というひとりの人間の人生の覚悟や決意が本当にきらきらと輝いて見えて。

この後閃光スクランブルに手をつける予定なのですがこんな調子で傘蟻にたどり着けるのか甚だ疑問です。ほんとうにしんどい。

物語は正直人物設定などが特別奇抜なわけじゃありません。でも描き方、加藤シゲアキの小説の『色』は鮮やかで美しくて何かを考えさせられる。そんなお話です。

小説も音楽も何もかも、この世のあらゆることは人の人生のぶんだけ受け取られ方や考えられる事が異なると私は思っているのですが、少なくとも加藤シゲアキのピンクとグレーは私の心に確かに届きました。


ありがとう加藤成亮さん、この小説を書いてくれて。
あなたの小説はしんどいけど、それ以上に美しかったです。